【蜜に揺れる官能日記】15才、初めての恋

はじめて、好きな人と触れ合う。
15歳のとき、あたしは「女の子」から「恋人」になった。
好きってなに?
「……あたしたち、ほんとに付き合ってるの?」
放課後、帰り道の公園。
ブランコに座りながら、あたしはぽつりと呟いた。
「は?」 隣のブランコに腰掛けていた彼が、意味がわからないって顔でこっちを見る。
「いや……だって、付き合うってさ、もっとこう……特別な感じがすると思ってた」
「特別じゃん」
「うーん……」
付き合うって、もっとドキドキして、世界が変わるみたいなものだと思ってた。
でも、こうして放課後に一緒にいるのも、会話のノリも、友達だった頃とあんまり変わらない。
「じゃあさ、何かしてほしいことある?」
「え?」
「カップルっぽいこと」
彼が、いたずらっぽく笑う。
「……手、繋ぐ?」
自分で言っておいて、顔が熱くなる。
「え、いいの?」
「……わかんない」
彼が手を差し出してくる。
指先が、そっと触れる。
「……あったか」 彼が笑う。
「……うるさい」 でも、繋いだ手のぬくもりに、あたしの心臓は大きく跳ねていた。
手を繋ぐ距離
それから、帰り道で自然と手を繋ぐようになった。
最初はちょっと恥ずかしかったけど、彼の手があたしの手を包むたびに、なんだか落ち着くようになってきた。
でも――それだけじゃ、足りなくなってくる。
「……ねえ」
「ん?」
その日も、ふたりで公園のベンチに座っていた。
「キスって、どんな感じなのかな」
言った瞬間、彼の顔が一気に赤くなった。
「な、なんだよ急に」
「……だって、カップルならするんでしょ?」
「……ま、まあ」
気まずそうに髪をかく彼。
「じゃあ……してみる?」
「……マジ?」
「……マジ」 顔が近づく。
彼の息が、くすぐったいくらいに近くなる。
そっと、唇が触れた。
「……」
思ったよりも、やわらかい。
でも、それだけ。
「……なんか、思ってたのと違う」
あたしが言うと、彼が笑った。
「俺も」
それでも、もう一度、触れてみたくなる。
「……もう一回、してみる?」
彼の目が、少しだけ真剣になる。
「……いいの?」
「うん」
今度は、もう少しだけ深く。
キスって、するたびに、もっとしたくなるんだって気づいた。
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