【妄想官能物語】背徳の甘い罠 2-2 禁断の熱

第二話「快楽の扉」

第二章「禁断の熱」

――もう戻れない。

そう理解したのは、部屋のドアが静かに閉じられた瞬間だった。

暗闇に包まれた空間。柔らかな間接照明が、うっすらとした影を壁に落とす。

私の背後で鍵が回る音が響いた。

「由梨……」

名前を呼ばれただけで、息が詰まる。

すぐに、背後から抱き寄せられた。翔の腕が私のウエストをきつく引き寄せる。

「……っ」

驚きと共に、甘い痺れが背筋を駆け抜ける。

熱を持った吐息が首筋にかかるたび、ぞくぞくとした快感が波のように押し寄せた。

「……やめるなら、今だぞ?」

囁く声は、私に逃げ道を与えるようでいて、同時にその選択肢を完全に奪う響きを持っていた。

「……」

私は、首を横に振ることしかできなかった。

それだけで充分だったのだろう。

翔の唇が、首筋にそっと触れた。

「……んっ……」

押し殺した声が漏れた。

首筋を這う唇。吸いつくように肌をなぞる舌。

柔らかく噛まれると、腰が思わず跳ねる。

「敏感だな……」

くすっと笑う翔の声が、耳元を撫でた。

シャツのボタンを外される音が、妙に大きく聞こえる。

「ダメ……っ」

抗う言葉とは裏腹に、私の身体は彼の指が動くたびに熱くなっていく。

「まだそんなこと、言うのか?」

翔の手がブラウスの隙間に滑り込み、素肌をなぞる。

「こんなに、熱くなってるくせに……」

耳元で囁かれると、恥ずかしさで身体がこわばった。

「やだ……そんなふうに言わないで……」

「なら、身体で示せよ。」

翔の指先がブラのホックを外した。

肩から滑り落ちる布。胸元にかかる空気がひどく冷たく感じた。

「……綺麗だな。」

ぽつりと呟く翔の声が妙に優しくて、胸の奥がきゅっと締め付けられる。

彼の手が、ゆっくりと胸を包むように触れた。

「や……ぁ……っ」

びくっと身体が跳ねる。

「敏感すぎるだろ……」

小さく笑いながら、指先でふるふると尖った先端を転がされる。

「……っ、やだ……」

押し返そうとしても、力が入らない。

指先が弄るたび、そこから波紋のように快感が広がっていく。

「声、我慢するなよ。」

翔は低く囁くと、胸の先端をそっと吸った。

「ひゃ……っ……!」

びくん、と腰が跳ねる。

「……いい声。」

彼の指が腰を撫で、スカートのジッパーを下ろしていく。

「待っ……あ……っ」

下着の上から、そっと触れられる。

「ほら、もうこんなに……」

湿った音が、聞こえた。

「恥ずかしい……」

声を震わせる私を、翔は愛おしそうに見つめた。

「……大丈夫。全部、俺に委ねろ。」

それが許しの言葉のように聞こえた。

そして――私は、すべてを翔に奪われた。


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